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とよなかゴールデンライブショウ 知られざるカラオケ喫茶の世界 カラオケ喫茶…ひっそりと、しかし確実な存在感を持ったその空間。豊中でもきっと一度は看板を見たことがあるはず。でも行ったことのある“とよフル世代”にはまだ会ったことがない。私たちがいつも通り過ぎるその奥では、実に情味豊かな光景が広がっていた。

記者プロフィール 1984年生まれ。結婚を機に昨年4月、関東から大阪へ。『とよフル』スタッフとして、豊中に埋もれる文化を発掘し、マニアックな視点で情報発信中。 蛍池「カラオケアサヒ」編

初めてのカラオケ喫茶体験。記者の知り合いOさんの友人Nさんに、行きつけのカラオケ喫茶をご紹介いただいた。
取材当日、OさんNさんとは19時にお店で待ち合わせ。勇気を振り絞って扉を開けると、そこには、紫がかったムーディーなライトに照らされ、広々とした空間が広がっていた。テーブル20席程、カウンター9席。奥にはステージがあり、途切れずお客さんが熱唱している。


お客さんは、テーブル席にカップルが2組、女性2人と男性1人が接客に入っているカウンター席には年配の男性ひとり客が数名。しばらくするとNさんOさんも来店。

Oさん(Nさんの友人。カラオケアサヒは初めて。):お待たせしてごめんなさいね。
Nさん(今回の案内人。カラオケアサヒの常連さん):今日は取材でしょ。聞きたいことはなんでも、遠慮せんと聞いてええのよ。
記者:
はいっ。
ええとまず…料金システムは?
スタッフAさん:
昼は1500円で、夜は2000円です。
Nさん:
突き出し2品とワンドリンクがついて、何曲歌ってもこの値段。
スタッフAさん:
更にお昼は『フロム60ウェルカムサービス』と言って、60歳以上の方がグループに1人いらっしゃったら、みなさま1000円になります。
Nさん:
記者さん、あなたも私と一緒だったら昼は1000円よ。
今回は残念ながら夜やけどね。
Oさん:あら、Nさんも60過ぎてるの?
Nさん:60とっくに過ぎてるわ~。知ってるくせにぃ。
さすが大阪!ボケとツッコミは必須なのですねぇ。でもこのお二人の掛け合いのおかげで緊張が緩みます…。フロム60ウェルカムサービスをネタにこんなやり取りが幾度となく繰り返されてきたんだろうか。
記者:
ところで、どちらがママさんですか?
Nさん:
ママは後から来るのよ。ママが来ても誰がママか分からへん思うけど。
ここの人みんな同じような見た目やからねぇ。
確かに、このお店にいる女性の方、服装も似ているけど、みなフレンドリーで面倒見の良い感じ。どの人をママですと紹介されても信じちゃう気がする…。
Nさん:
あなた、夕飯は食べてきたの?
記者:
まだです。
食事メニューもあるんですか?
Nさん:
メニューはないけど、近くのお店から出前がとれるのよ。
スタッフAさん:
隣のスパゲティ屋さんから差し入れもらったのがあるから、温めようか?
記者:
えっ、いいんですか。
ではそれいただきます。
あ、でも追加料金とかあるのかなぁ…。

― Nさんに聞くと、料金に含まれるつき出しとドリンクの他このような近所のお店やお客様から差し入れは度々あり、それはお客さんにも分配されるという。ちなみに差し入れなので追加料金を取られることはない。 ―

Nさん:
さぁ、何の曲歌おうか。

― そう言うとNさんはカバンから何やらメモを取り出した。よく見ると、歌の曲名がびっしり書かれている。 ―


記者:
すごい!
歌う曲をリストにして、持ち歩いているんですか?
こうして書いておかんと忘れてしまうねん。今この曲の気分ちゃうなぁ。これはまだ練習中やから、やめとこかなぁ。

― Nさんが歌う曲に迷っていると、どこからともなくお客さんの声が…。 ―

間を空けんと、はよやれやー。
Nさん:
そんなせかされたら、ますます曲決められへんわ~。
記者:
歌の間をあけちゃいけないんですね。
Nさん:
なんとなくそういう暗黙のルールがあるわね。
では歌いますよー!

― Nさん『大阪マンボ』熱唱♪♪ ―


Oさん:
Nさん、さすが!上手やねえ。
Nさん:
いやいや。楽しければいいのよ~。

― 間奏の時や歌が終わると、他のお客さんも拍手してくれる。次は隣に座っていたA男さん、彼女に捧げるバラードを熱唱。 ―


Nさん:
この人も上手ね。もう半プロやねぇ。

― A男さんの素敵なバラードにつられてNさん、スタッフAさんと一緒に“ルンバ”を踊りだす。 ―


えっ。 踊るのもアリなのね! びっくり。
記者:
今歌っておられた隣のカップルとはお知り合いなんですか?
Nさん:いや、ぜんぜん。踊りたかったら踊るねん。
知っている人だから盛り上げるために踊り始めたのかと思った…。でも下手な合いの手いれるより、よっぽど場が盛り上がって良いですねぇ。

― ここでママが入店。Nさんのはからいで少しお話がきけることに ―


― 左がママのゆみこさん。常連さんからは“みっこさん”とよばれている。 ―

ママは言葉数は少ないが、さりげないユーモアと落ち着いた雰囲気。とてもカッコいい。
記者:
このお店はいつから?
ママ:
50年以上前、母の代からこの近くで喫茶店をやっていたんですけど、区画整理ですごく不便なところに移転させられたの。
それで、喫茶店だけではやっていけなくなって、平成8年にお店にカラオケを置いたんです。
もとのお店があった場所の近くに戻ってきたのが平成15年だったかな。
記者:
喫茶店のときは普通にコーヒー出したり、モーニングやったりとか?
ママさん(小学校4年の頃からずっと豊中在住):そやね。名前も同じ「アサヒ」。だからカラオケ喫茶を始めたんじゃなくて、喫茶店にカラオケ置いただけやね。
ママ:
“大人のちょっとした遊び場”
みたいな感じかな。
記者:
ところでママは歌われないんですか?
Nさん:
ママお上手なのよ。
ママさん:歌うなら2000円払わな(笑)いややわぁ。

― 隣に座っていたA男さん、どこからか太鼓を持ち出し、他のお客さんの歌に合わせて演奏を始める。 ―

記者:
歌もお上手ですけど、太鼓もお上手ですね。
A男さん:下手やったら歌っている人がのれなくて申し訳ないわ。ほら、あんたもやってみ。

― 曲に合わせたリズムの取り方、叩き方を教えていただく。「写真出す時は“太鼓の師匠です”って書いといてな」とA男さん。 ―

A男さん:良い音を出すコツは人差し指の腹で叩くこと。どこの指の腹で叩くかで全然音が違うからね。

……こうして「カラオケアサヒ」の夜は更けていくのだった。記者の滞在時間19:00~21:00……

かんそう
カラオケ喫茶初体験の感想を一言でいうと、濃密な時間だった…。カラオケ喫茶では、見知らぬ人同士、不特定多数のお客さんの前で歌を披露することになる。「カラオケアサヒ」のお客さん全員があまりに歌がうまく、しかもステージでの振る舞いもさながら歌手といった感じ。NさんOさんに聞くと、カラオケ喫茶で歌うためにカラオケBOXや個人レッスンで練習をしている人も多いという。そしてお客さん同士、お互いの歌を褒めることはあっても、決してけなしたりはしない。それどころかダンスや太鼓で場を盛り上げてくれる。歌を通して、知らない人ともいつのまにかコミュニケーションが生まれている。これは、カラオケ喫茶ならではの魅力といえるだろう。私は今回、とうとう最後まで1人で歌う勇気が出なかった。
店舗情報
住所
豊中市蛍池中町2-3-1-107
営業時間
昼の部13:00~18:00、夜の部18:00~24:00
定休日
月曜13:00~18:00
備考
昼の部から夜の部へそのまま延長OK!!
阪急宝塚線、大阪モノレール線・蛍池駅
徒歩3分
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